酎ハイ、海を渡れるか?
皆さんは「Ready To Drink」、略してRTDという言葉を聞いたことはありますか?どうやら、「フタを開ければすぐに飲めるお酒」のことを指し、コンビニやスーパーで売ってる酎ハイなどが該当するようです。
Bloombergに非常に興味深い記事がありました(リンクはこちら)。書いたのはGearoid Reidyさんという同社コラムニスト。
日本では高齢化と少子化、禁酒志向の高まりにより、酒類の販売は減少の一途をたどるなか、RTD分野はフルーツフレーバーやスパークリング、焼酎・ウォッカベースの酎ハイ缶のように、15年以上成長し続けてきた、とのこと。ただし、ここにきて厚労省が「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表(リンク)し、「アルコール度数の高い酎ハイは終わりが近いか?」と述べています。
ここからこの記事が面白いのは、この厚労省のガイドラインが「海外での(酎ハイなどの)事業展開を真剣に検討するよう促す」ことになる可能性に触れているところです。他国よりも何十年も早く、RTDというジャンルを開発し、おいしさや飲みやすさで圧倒的なクオリティを誇る日本の缶酎ハイですが、海外での成功は殆ど聞かれない、と。日本で発明されながら海外展開に失敗した電子書籍や有機ELと同じ道を歩むのか?というコメントを残していました。
海外駐在員が氷結シリーズや檸檬堂を現地で飲めたら、どんなにいいだろうか…と思わず考えてしまいましたが、そう思った人は私だけではないと思います。
ここからはお酒の話で思い出した余談です。
最近、中一の娘が学校の宿題で、「身近な人への職業インタビュー」という宿題を持ってきました。仕事の内容ややりがい、大変だったことを聞くインタビューだったのですが、最後の「自由質問」というコーナーで娘が聞いてきた質問は「なぜ飲み会が多いのですか?(特に金曜)」(原文ママ)というものでした。
私の回答は、まず、「飲み会とは、会社の仲間や社外の人、友人たちと行う、コミュニケーションのツール」と回答し、最後に「『飲みニケ―ション』とも言うんだよ」と付け加えました。中学生が呆れて「何それ」と言っていたのがとても印象的でした。もはや昭和ではない。